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LEDの特長と種類

「LED照明は省エネで良い」なんて聞いたことがあると思いますが、LEDとはどんなものかご存じでしょうか?

LEDとは

LEDとは、Light Emitting Diodeの略で「発光ダイオード/光る半導体素子」という意味です。半導体というと難しく考えてしまいがちですが、LEDは電流を流すことで生まれた電気エネルギーが光エネルギーに変わって発光すると考えれば簡単だと思います。
さて、みなさんは実際に懐中電灯等のLEDを使用した製品を手に取って見たことがあるでしょうか?点灯したまま見てしまうと危ないので明かりを消して、その中に入っているLEDをじっと見てみてください。小さな透明な樹脂の塊から端子が出ているものだったり、黄色い四角い物体に透明なドームがついているようなものだったり、大きかったり小さかったり様々な形をしていると思います。LEDと一口に言っても色々な種類があるので、見てみましょう。

LEDの種類

①砲弾型LED

GENTOS製品だと「φ〇mm X色LED」と書かれているものです。

LEDが透明な樹脂で覆われ砲弾型になっており、レンズ効果を持っています。一番古くからあるLEDで、身近な場所だと信号機に使われたり、機械のインジケーターやクリスマスの装飾に使われたりしています。今ではGENTOS製品の中でも使用が少ないのですが、LEDライトを発売した当初はこの砲弾型LEDを使用していました。明るさの基準としても使用し、従来LEDの明るさ〇倍と表記していました。現在のGENTOS製品では、主にペンライトやキーライト、ヘッドライトのサブLED、一部のバイクライト やセーフティバンド に使われています。

 砲弾型LED使用製品:

 ペンライト:Flooxシリーズ, GF-004DG, キーライト

 ヘッドライト:CP-34DD, CP-02RCC, CP-195D, HC-332B

 バイクライト:BL-300BK, BL-300WHセーフティバンド

②表面実装型LED(SMD Surface Mount Device)

GENTOSでは「チップタイプLED」と記載していますが、黄色やオレンジ色の四角い形をしたチップのLEDです。ドーム状のレンズがついているものもあります。

このチップタイプLEDが出たことで、砲弾型LEDの12~50倍もの明るさを出すことができるようになりました。出始めたばかりのチップタイプLEDをSUPER LEDと呼んでSuper Fireシリーズに搭載していました。チップタイプLEDはその後どんどん明るくなり、「砲弾型LEDの明るさ〇倍」では表し切れなくなり、そのため現在のルーメン(lm:全光束)という単位が使われるようになりました。

砲弾型LEDでの明るさ表記からルーメン表記へ

現在では一番主流のLEDで、一般照明にも使用されています。
GENTOSでは、ヘッドライトやフラッシュライト、ランタンを始め多くの製品にも使用されています。

 チップタイプLED使用製品:ヘッドライト全般フラッシュライト全般ランタンバイクライト

③COB LED (Chip On Board)

COB(面発光)LED

LEDチップを基板(Board)に複数搭載し、1つの大きなLEDのようにしたもので大光量を得られます。あまり身近で見ることはないかもしれませんが、照明などにも使用されています。また、大きさや形をある程度自由にできることと、1枚の基板にチップが搭載されているため、多重影ができづらいというのも特長です。GENTOSでは、ワークライトGANZシリーズで初めて使用し、ヘッドライトのNRシリーズ等に使用しています。

 使用商品: NRX-180H, CB-643D, ワークライト, ONEZシリーズ(OZ-2XNを除く)


COB LEDの照射イメージの動画を作成していますので、参考にしてみてください。

LEDチップはなぜ黄色なのか

ところで、LEDチップは黄色い見た目にも関わらず、出てくる光はなぜ白いのか不思議に思われた方もいるでしょう。この黄色い物質が白色LEDを作るために必要な色だからです。

大きく分けて3種類の方法で白色LEDを作る方法があります。そのうちの一つが光の補色関係を利用して白色を作る方法です。(※光の補色とは2色の光を混ぜると、白色ができるような色の関係のこと。色相環上で反対の色同士のこと。)補色関係にある黄色の蛍光体と青色LEDを使用して白色を作っているため、外観が黄色に見えるのです。 (※蛍光体とは特定の色の光を当てると別の色の光を出す物体のこと。)

青色の光を黄色の蛍光体に当てると黄色の光が出て、青色と黄色の光で白色が生み出されます。発光効率が良いためこの方法が主流となっています。今では赤色や青緑成分を補うことで演色性(太陽光に近い自然の光をどの程度再現できているかの指標)を高めたLEDもできています。

最後に、「LEDは省エネで良い」なんて言われるのはなぜでしょうか。その理由についてLEDの特長を調べてみましょう。

LEDの特長

①寿命が長い

白熱電球:1,000時間 LED寿命:40,000時間以上、LEDは白熱電球の40倍の寿命ですので、電球の取り換えを行う手間を省略することができます。

②LEDの光は紫外線や赤外線をほとんど含まない

紫外線があると書籍などの劣化や変色、生鮮食品など劣化、虫が寄ってくることがあります。赤外線は照射面が熱を持つことがあります。LEDに紫外線や赤外線がほとんど含まれないため、美術品や文化財の展示等に使用することが可能です。

③省エネ

LEDは白熱電球の定格電力の約6分の1の電力ですので、照明をLEDにすることで電気代の節約が可能です。

④低温でも瞬時に点灯する

LEDは対応速度が速いので、スイッチを入れると蛍光灯よりも早く点灯します。

⑤水銀・鉛・カドミウムといった有害物質を含まない

蛍光灯には水銀が使用されていますが、LEDには含まれていないため、環境に比較的優しいと言えるでしょう。LEDは省エネであるだけでなく、環境にも配慮したものだから選ばれていると言えるでしょう。

LEDの詳しい発光の原理や構造については説明しているサイトが多くあるので、当ブログでは分かりやすくLEDやライトに関する知識、選び方等を学びながら紹介していきたいと思います。


LEDやライトについてちょっとだけ詳しくなれるような記事を投稿していきますので、
次回も楽しみにしてください!